田植えと田楽(でんがく) 集団で田植えなどの農作業をするときには,豊作(ほうさく)(いの)るための田楽は欠かせないものでした。

 鎌倉時代には,牛や馬を使って田畑を(たがや)すことや,草や木を焼いた(はい)などを肥料(ひりょう)にすることが,さかんになりました。また,米と麦の二毛作(にもうさく)も,近畿(きんき)地方などで広まり,東国(とうごく)では新田(しんでん)の開発も進められました。

 さらに(こうぞ)(紙の原料)や(あい)染料(せんりょう))など商品として売る作物も栽培されるようになるなど,この時代は農業が発達しました。

 田植えのときには,平安時代の終わりごろから,(ふえ)太鼓(たいこ)ではやしたてる,田楽(でんがく)が流行しました。