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弓張(ゆみはり)  武士は日々,武具の手入れを行なっていました。この図では,弓の手入れをしている武士のようすが描かれていますが,当時の武士の(やかた)のようすもよくわかります(『()(ぶすま)三郎()(ことば)』)。

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笠懸(かさがけ) 武士には一騎打(いっきう)ちの戦いにそなえて,馬のあつかいと弓を()ることが大事なこととされ,「(きゅう)()の道」とよばれました。この笠懸は馬上から笠の(まと)を射るものです(『()(ぶすま)三郎()(ことば)』)。

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犬追物(いぬおうもの) 犬追物は,走る犬を(まと)として馬上から矢で()るもので,鎌倉時代の武士のあいだで流行しました。

 武士は戦いにそなえて,また領地(りょうち)を守るために,武芸の訓練(くんれん)をおこたりませんでした。つねに武具の手入れをし,犬追物(いぬおうもの)笠懸(かさがけ)流鏑馬(やぶさめ)(馬に乗って走りながら,3つの(まと)をつぎつぎに()る競技)などの練習を行なっていました。さらに武勇を重んじ,(はじ)を知るという武士の態度は,のちの武士道(ぶしどう)の基礎となりました。